2017年2月1日水曜日

富豪の投資、貧者の投資


積立投資とv.s.一括投資の長年の勝負に終止符を打つ!?

宝くじで2000万円を手に入れました(夢見がちな。。。)
20年間これを運用するのに最適な投資法は「一括投資」?「分割投資」?

世界経済は騰落を繰り返しながらも、右肩上がりの成長をしていますので、まとまった資金が手元にある状態で長期的な投資をするのであれば、もちろん「一括投資」が有利になります。

では、宝くじがないとして、あなたはポンと2000万の投資が出来るでしょうか?
少なくとも、私はノーです。

20年で2000万円の長期投資を行おうとしても、我々「一般人(貧民)」にはその資金がないため、このようなダイナミックな「一括投資」は「富豪」の特権なのです(金が金を呼ぶとはこのことか~。。。)。
不可能な投資法を検討しても、時間の無駄ですね。

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数百万円~数千万円を投資資金として自由に動かすことができる「富豪」を別にすれば、私のような「一般人(貧民)」に自由に使える投資資金は限られており、長期投資する資金のほとんどは持っているお金ではなく、これから稼ぎ出す未来のお金になります。

では、「一般人(貧民)」にとっての「一括投資」とはどのようなものでしょうか?

頑張って、まとまった資金を貯める。そのたびに、チャートとにらめっこして、買い場を探して一括投入!!、ということになるのではないでしょうか。※以下この方法を「一括投資(貧民)」と呼称します。
「俺は初期投資資金が300万あるぞ!」という方もいるでしょうが、最終的に投資目標とする金額は皆さん数千万円かと思いますので、全体の投資額に占める初期資金の割合は小さく、このパターンに当てはまってしまうと思います。

では20年で2000万円を投資するために、年間100万円の投資を行うとした場合、「一括投資(貧民)」「積立投資(分割投資)」はどちらが有効なのでしょうか?

「一括投資(貧民)」では買い場を探す能力が重要になります。
ただ、この能力はプロのファンドマネージャーでも持っていない能力であり、20年にわたって最良の買い場をとらえ続けることは不可能でしょう。
平均より安く買い続けることは現実的には不可能です

一方、「積立投資(分割投資)」のドルコスト平均法には前回の記事でも紹介した通り、「安い時に買い込み、高い時に買い控える」という性質がありますので、相場を読まなくても「まあまあ安く」買うことができます

長期的にみると、「一括投資(貧民)」より「積立投資(分割投資)」のほうが、安く買え有利であるといえるのではないでしょうか?

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では、かの有名な山崎元先生「ドルコスト平均法は気休め。一括投資のほうが確実に有効」と言っているのはどうしてでしょうか?

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山崎先生がいう「一括投資」と「積立投資(分割投資)」の比較は、冒頭で述べた2000万円を「一括投資」してその後全く投資しない場合と、毎年100万円の「積立投資(分割投資)」を20年間続ける場合について論じたものです。

“理論的には”全く間違いはありませんが、山崎先生の理想とする「一括投資」は「一般人(貧民)」には実行自体が困難な机上の空論ではないかと思います。
※山崎先生自身は600万円をバンガード・トータルワールドストックETF(全世界に分散投資する上場投資信託)に「一括投資」されました。この後、山崎先生が投資金額を追加されないのであれば、まさしく有言実行の強者です。今後の動向に注視しています。

ただ、山崎先生はドルコスト平均法の弊害として、とても重要なことをおっしゃっています。
「頻繁に買い付けを繰り返すドルコスト平均法は、毎回手数料を払うだけ確実にマイナスになる」というものです。
※山崎先生は通常の投資信託より信託報酬の安いETF(上場投資信託)を推奨されていますので、ETFの場合は毎回必ず個別株売買同様の売買手数料がかかってしまいます。

この言葉は至極ごもっともであり、これに対して我々ができる対抗策は「ノーロード(買い付け手数料無料)」の投資信託を選ぶべきだということです。

運用指針で述べたとおり、私の投資する以下の投資信託はいずれもノーロードです。

  • 三井住友・DC日本株式インデックスファンドS(信託報酬0.19%TOPIX・配当込み)
  • たわらノーロード 先進国株式(信託報酬0.225%MSCIコクサイインデックス・配当込み)
  • たわらノーロード 新興国株式(信託報酬0.495%MSCIエマージングマーケットインデックス・配当込み)
  • iFree 新興国株式インデックス(信託報酬0,34%FTSE RAFIエマージングインデックス・配当含まず)


通常の投資信託はETFより信託報酬がやや高くなりますので、積立による投資信託の規模が大きくなった際には、まとめてETFにリレー投資することも考慮されるかと思います。
※ETFのトラッキングの乖離は通常の投資信託より大きい傾向にあるため、私自身はETFより通常の投資信託のほうが好みです。


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最終結論ですが、一般人が行う範囲の少額投資において「一括投資」「積立投資(分割投資)」を論じる場合、私が有利だと思うのは「積立投資(分割投資)」です。

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